The Nameless City: TOMIXコントロールパネルブロックの魅力

2018年11月20日火曜日

TOMIXコントロールパネルブロックの魅力

TOMIXコントロールパネルブロック

先ほどツイッターでUhlenbrockのTrack-Controlの画像をツイートした所、過去に存在したTOMIXの
コントロールパネルブロックを銭形さんに教えて頂きました。
30年前にこんなのあったのか!と思って調べて見ると想像以上に面白い世界が広がっていたのでメモ。

まず画像検索すると色々な方が当時のカタログをアップしていて、価格をみようと拡大すると
「ブロック本体は西ドイツのSchmidt Electronic社製のSESです。」と書かれているのがわかった。
まずTOMIXオリジナルじゃない事に驚き、1990年のドイツ再統一前なので西ドイツ表記と古い。

Schmidt Electronic SES

次にSchmidt Electronic社製のSESを調べるとこれがまた凄い。
ライセンスを受けてか分からないけどいまも販売していて、おまけにデジタルに完全に対応してる。

販売してるサイト、普通に売ってる!
https://modelltec.de/gleisbild-elektronik/


カタログもアップされていてPDFで見る事ができる。

裏には当然のようにショップのURLやメールアドレスなど、今現在のものだと分かる。

スタートセットもあって25EURほどなので結構安い。

このカタログはこうしたパーツリストだけで30ページくらいある。

そしてデジタル対応化していて既存のDCCシステムと連動させることができる。
まさにUhlenbrockが今やっている事を旧式のシステムを使って出来る。

Lenz推しのようでXpressNetと繋がる事が売りになってる。

存在を知らなかったのでとても興味深い製品だった。
TOMIXの先見性もすごいし、すでに30年以上前にドイツはこうしたインターフェースを確立していて
Schmidt Electronic以外にもTRIXなどがコントロールパネルブロックを出していたようだ。

のちに完全にデジタルへ移行したMärklinは最初のコマンドステーションであるESU製の
Central Stationでこのインターフェースをどことなく真似ている。
TRIXがベースかも知れないけど歴史を感じる。

最近ブログへ書いていた解説からESU ECoS2.1の古臭いレイアウト画面。似てる。


TOMIXのコントロールパネルブロック自体はあまり普及しなかったのか検索しても現役で使用
している方は見当たらなかった。
ドイツ製だしコストを考えると売って儲けようと言う事よりもネクストシリーズと共に先進性を
アピールしたかったのかもしれない。

トミックス40周年記念サイト
https://www.tomytec.co.jp/tomix40th/future.html

今のTOMIXはどうしてしまったのか、先進っぽいだけでまったく進歩がない。
ドイツの先進性を知っていたはずの人たちはもう社内にいないのかも。

そして最新のRocoのZ21アプリのレイアウト画面。

MärklinのCentral Station3もこんな感じ。

どうしても欧州鉄道模型から入った人間なのでこんな書き方になってしまうけど。
昔も今も欧州はすごいんだな、と言う感想。
19世紀には欧州では鉄道模型が規格化されて存在したので当然なんだけど、日本はテクノロジーで
追いつけたはずなのにこの数十年かなり後退してる。

だけど来年発売のKATOのICE4がとうとうサウンドデコーダ前提になったので大きな前進と言える。
ただZIMOのデコーダをDCCフレンドリー経由で接続するっぽいのでまだまだ無理やり。

頑張れニッポン!

ちなみにUhlenbrockのめっちゃ重いサイトはこちら。
https://www.uhlenbrock.de/de_DE/produkte/trackcon/index.htm


6 件のコメント:

  1. こんにちは。

    当時は、駅のコントロールに良いなと思いましたが、欲しいブロックが揃わないので断念しました。DCC対応になって生き残っているとは思いませんでした。引越しの時にマニュアル捨ててしまったのが悔やまれます。ポイントのコンロールはスイッチの方が実物見たいで操作する楽しみがありますね。

    車両のテストコースを作る時に検討したいです。

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    1. Fuka-Pさん、こんにちは!

      マニュアルお持ちだったんですね!別売りだったみたいで大変貴重みたいですね。
      今はこの記事で書いたショップでしか売られていないようなので、似たようなものつくるならLippeでも買えるUhlenbrockが良いかもしれませんね。
      私も場所と予算が合えば物理スイッチはいつかやって見たいと思います。
      結局面倒でZ21に逃げる気もしますが、憧れますね!

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  2. 遠い記憶の片隅?妄想?どっちかわかりませんが、このコントロールパネルを展示していたお店があったような気がするんです。
    六角形のブロックも記憶にあります。
    私がパネルの物理スイッチでポイント変換することに憧れているのはここに原点がありそう。
    それにしても、日本の鉄道模型はどうしてここまで停滞しているのでしょう?
    ICE4のデジタルサウンドも海外向けの企画であって国内では流通しないんじゃないかな。簡単に入手できるコマンドステーションはデジトラしかないですからね。
    せめてFleischmannのようにアナログでも動きに連動して音が出るようにしないと絶対売れないと思います。

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    1. Gutさん、こんにちは!

      お店に展示されていたんですね、売っているお店も限られていたそうですしそもそも在庫がほとんどなかったそうなのでやはり先進性アピール用だったのかもしれませんね。
      でもこんなに皆さんの記憶に埋め込まれているわけだからすごい事ですよね。
      TOMIXもこうした先進的な事を続けていたら良かったのにどこで道を間違えたのやら。
      プラレールが主力な事を考えると片手間でも仕方ないかもしれませんが。

      おっしゃる通りICE4のサウンドデコーダはおそらくホビセン扱いだけで、それに高額になりそうですね。
      ドイツで200EUR未満で買えても国内では30000円を超えるかもしれませんね。
      本体よりも高いデコーダとなるとおいそれと買えないですよね。
      あくまで欧州ユーザーの声に答えるためだけですね、また電車型なので音が出るのがモーター車のみとなると違和感を訴える人も多そうです。

      ちなみにデコーダはZIMOだそうなのでFleishmann/Rocoと同じになります。
      RailComにも対応しますし、アナログでも音が出るかもしれません。
      ただ日本で普及している常点灯パワーパックでは破損するので注意が必要ですね。

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  3. 初めまして。
    1993年頃にTOMIXの鉄道模型を始めた当時、確かカタログ掲載の模型店の一部ではブロックの取り扱いがあり、実物のブロックを店頭で見た記憶があります。ただ、買い揃えるとなるとかなりの金額になる為、小学生でお座敷レイアウトを作って遊んでいた身分で手が出せる代物ではなかったです。まさか今でも残っているとは驚きました。

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    1. KISARAGIさん、はじめまして。
      1993年頃に店頭展示もあったんですね。
      今も残っているのは驚きですね!

      この記事を書いてから3年以上たちましたが今見てもワクワクするインターフェースですね。
      スマホやタブレットが普及した今はポイント制御だけでもデジタル化できるので親御さんに理解があれば子供にタブレットで似た操作をさせる事が出来そうです。

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