The Nameless City: 3Dプリンター
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2018年8月29日水曜日

3Dプリンター:坑道入り口制作

3Dプリントはほんと楽しい、慣れた環境でサクサク作ったものが簡単に現実に現れる。
この時代に生きていて本当に良かったなと思う。

さくさく3dsmaxでモデリング。
3DCGソフトウェアでの作業もブログに書いてしまうとそれだけで別ブログになってしまうので
細かくは書かない、今までやってきて効率化出来る所が分かってきたのでちょっとメモ。

今までほとんどの3Dデータで中抜きせずに出力してきたけど、ぼちぼちレジンが減ってきたのと
設置場所のモジュールを出来るだけ軽量化したいので今回はちょっと工夫する事にした。
とは言えあまり妥協もしたくない。
出来るだけ坑道入り口付近はモデリングして周囲はあとで石膏なりで作ろうと思う。

今回中抜きの方法は3dsmaxの標準機能であるShell Modifierを使う。
簡単に厚みを持たせることが出来るけど、注意点はメッシュが重なってしまうとスライサーでエラーが出る。
今回はとくに問題なかったので修正しなかった。

中抜きした場所へサポートもあらかじめ入れて置いた。
これはグリッド上のモデルを岩の形でBooleanした結果。

公式のスライサーで手動でサポートを追加。最近知ったB9Creatorというスライサーが優秀で
そのうち活用しようと思う。

今回は水洗いレジン改良版(SK本舗さんでの名前が新水洗いレジンから変わっていた)を使用。
Layer Thickness 0.025mm / Normal exposure time 13s / Offtime 2s
Bottom exposure time 60s / Bottom layers 8
出力時間は18時間23分。

完璧!サポートはちょっと触っただけでフニャッとするのでやはり純正レジンと比べて柔らかい。

水洗いレジンの利点、すぐにぬめりが取れる。

中抜きした内部、いい感じで出来てる。

Feldbahnを合わせてみる、サイズも大丈夫。

プライマーサーフェイサーを吹いてレイアウト上で確認。

少しづつ制作が進む。

もう1カ所ほとんど見えない所にも設置するのでもう1つ出力する。

ほとんど見えないけど、なんとなく見えてるのが良い。

良く見ると釘も出力出来ていた。
やはり水洗いレジン改良版は優秀だ。

レイアウト制作に慣れた方が見たら「こんなもん手で作ったほうが早い!」と言われて
しまうかもしれない。
ところが私の場合は逆でマウスでポチポチした方が自分の理想としたものが作りやすい。

まだまだ作りたいものはあるし、まだまだやりたい事が盛りだくさん。
時間が欲しい。



2018年8月26日日曜日

3Dプリンター:手動キャリブレーション

ロクハンのe-トレインコントローラーが届いてからZゲージでやろうと思っていた事があった。
しかしこの投稿から3ヵ月も経ってしまった。

色々ロクハン製品を追加購入、やろうとしてる事は別記事で書く予定。

今回はZショーティのシャーシにかぶせるパーツを制作していて、ここ何日間かの記録。
シャーシを計測してから3dsmax上でモデリング。

ここからトライアンドエラーの回数が多く似たような写真多め。
今回はじめて現実にあるものと組み合わせるので精度が求められる。

とりあえず様子見で1度目の出力。純正レジン0.02mm。

正確に測ったつもりでも1㎜以上隙間が出来てしまった。

時間短縮のため平行に出力したために歪みが出たのかと思い、次は斜めに出力。
こちらも純正レジン0.02mm。

パッと見では歪みもなく完璧に見える。

最初に購入したIPAがもう残り少ない、騙し騙し使ってるので追加を買わねば。

Easy Z=0を最初にレベリングしてから触ってないけどまだまだベースレイヤーが水平を保ってる。

Zショーティと合わせてみたけど結果は同じだった。

次は以前スライサーの設定にある出力限界サイズを5mm小さくしていたので、それが原因かもしれない
と思ってデフォルト設定にしてみて再度出力、しかし結果は同じ。

と言う事はデータのサイズと出力サイズが違うのではないだろうか?と疑問を持ち始める。
ググって見ても同様の悩みを持つ人は見つからなかった。
他の3Dプリンターではディメンションキャリブレーション付きのスライサーがある事がわかった。
しかしPhoton用に出力できるか分からない、そもそも根本的な解決にならない。

調べている間、さらに別のパーツをモデリングしてあるので出力。

これも1度ではうまく行かないと思っていたので試しに出して正解だった。
至る所で強度不足から歪みが出てしまった。

こちらも水平にして出力し更にテスト、うまく行ったけど一部モデリングからやり直す事にした。

またZショーティのシャーシのパーツに戻る。
一度ガイドになるようなデータを作って出力してみた。ここから時間短縮のため0.05mm。

するとデータ上では37mmの部分が38.8mmにもなっていた。

スライサーのグリッドの基準である5mmのキューブを作って出力してみる。

測ってみると5.18mmになっていた。

と言う事は計算してスライサー上で96.52%すれば5mmになるはず。

5.01mm、ほぼ5mmになった。

ガイドになるデータを96.52%で出して見る。

すると今度は37mmには程遠い35.71mmになってしまった。そんな単純な話ではなさそう。 

おそらくレジンにもよるだろうし環境にも影響を受けるのかもしれない。
5mmキューブは忘れてガイドで出力したものから計算しなすと95.36%で更に小さくなってしまう。
もはや何を頼ったら良いのか分からないので勘で97.4%で出力。

ところがまだまだ小さい。

思い切って99%にして出力してみる。

0.5mmの差はあるけど、データ上でも少し余裕を持っていたので大丈夫かもしれない。

しかし100%と99%でなぜ2mmも差があるのか・・・。
もう一度100%で出したらドンピシャだったかもしれない。

無事ピッタリはまった。

手動キャリブレーションの結果。

大量の残骸。

UV-LEDからの光線をLCDでシャッターしてるとは言えひょっとしたら多少光が漏れて
広がっているのかもしれない。
レイヤーの硬化時間を長めにしてさらに歪みを吸収しても良いかもしれない。
そうなると0.01mmで出力した方がより正確かもしれないけど、それでも2㎜の差は大きい。

光造形3Dプリンターのなかで高価なレーザーを使ったSLAタイプじゃないと正確には
プリントできないのかもしれない。
Anycubic PhotonのようなDLPタイプはただのシャッターなので不正確な部分が多いのだろうか。

鉄道模型を出力してる方もいるけど、どうやってキャリブレーションしているのか気になる。
そもそも私の個体だけ駄目なのかもしれない。
今後も正確なサイズが必要なものはこうした手動キャリブレーションが必要だ。
それかもう1台買ってみようかな。

追記:
別の駆動パーツを再度出力したので追記、0.05mm。
純正レジンが切れてきてホワイトとグレーを混ぜてみた。

薄いグレーになったけど、まったく問題なく出力できてる。

測ってみると100%で出したのに今回はほぼ作った通りサイズだった。
やはり良く分からない。

こちらのパーツもほぼ狙い通り。


2018年8月23日木曜日

3Dプリンター:新水洗いレジンテスト

ツイッターに書いていたまとめメモ。

10日前にSK本舗さんで購入したWanhaoの水洗いレジンをテストしたばかりだけど購入直後に
新しい水洗いレジンが入荷するとアナウンスがあって新しい方もテストする事にした。
(検索で来られた方へ:まだ総出力回数が十数回なのであくまで参考程度にお願いします)

旧水洗いレジンのテストはこちら
2018年8月12日日曜日「3Dプリンター:水洗いレジン比較」

そこそこ使う前提だったので旧水洗いレジンは1リットルを買ってしまったけどもう出番はないかもしれない。
新水洗いレジンは右の500mlサイズ、パッケージの違いはないけど中身は見た目から全然違う。

あとレジンバットがバラ売りされるようになったので追加購入。
これで洗うあいだに次をすぐに始められるしFEPフィルムの交換もじっくりできる。

出力前に水洗いレジンの分離具合を新旧見て見る事にした。
左が新水洗いレジン、右が旧水洗いレジン、どちらも白だけど旧の方が黄色っぽい。

24時間Photonの中に放置したところ、写真では分かり難いけど結構分離してる。

コントラストを上げて見た所。
新の方は水面から5mmくらいは分離してる。

旧の方は水面から1㎝くらい分離してる。

ボトルへ戻して瓶に残ったものを見た所。
新の方が旧より多少粘り気があり残ってる、旧は分離した濃い部分が少し残ってる感じ。

そのまま水を注いだところ、どちらも水洗い出来るだけあって水に浮く。
新の方の底へ残った部分はしっかり洗わないと落ちない、しかしどちらも最後はIPAで洗浄した。

ツイッターにも書いたけど、油のように水に浮くのでシンクへそのまま捨てない方が良い気がする。
この瓶に付着してるくらい大量にある場合は紙などに吸わせて、更にこしてからシンクへ流すことにした。

ここから過去にAnycubic純正レジンで成功したデータを使ったテスト。
まずはFeldbahn用の橋のデータ。若干垂れ下がる部分もあるけど収縮も少なく使える。

次にFeldbahn 1fスケールドライバーのデータ、こちらは完璧と言っていいかもしれない。

このくらい塊のあるデータはAnycubic純正レジンの設定で行ける事が分かった。

プライマーサーフェイサーを吹いた方がAnycubic純正レジン、下が新水洗いレジン。
指や衣服のしわなどしっかり同じ感じで出力されてる。

ここまで0.01mmだったけど次はかなり大きいので0.02mm。

 こちらもパッと見完璧に出力されたように見える。

3回目は厚みも大きさも全然違うので水洗い後しっかりUVライトで硬化させ、最後にさらにIPAで軽く洗浄。

プライマーサーフェイサーを吹いてディテールを確認。
3ヵ所ほど断層のように線が入っているので出力中に少しずれた事がわかる。
プリンターに衝撃は与えてないのでFEPフィルムから剥がれる時のショックかもしれない。

若干細部がつぶれてるけど純正レジンとほぼ違いがない。
純正レジンの方が全体的にカッチリしてる感じもする。


3回ともすべて純正レジンと同じ設定なので、ここから追い込めば更に同じ結果に近づけるはず。

個人的な印象だけど、やはり完璧なのは純正レジン。
私の場合10時間以上かかる物が多く分離するのが一番の問題な気がする。

純正レジンは収縮が皆無、更に設定の追い込み回数も少なく済む、何度やっても同じものが出力できる。
次に今回の新水洗いレジン、若干収縮するけど相当細かいものでなければ問題ない。
旧水洗いレジンは自分の作る物には適さない。どう設定しても柔らかい部分が出てくるので
相当短時間の物でなければ使えないかもしれない。

最後にレジンバットについて。
3回テスト出力、総時間50時間以上。
出力毎にレジンバット内に残骸がないか確認したけどそのまま洗わずにレジンを追加して使用した結果。
目に見える分離した粒子は残ってるけど固形物はなかった。こちらはIPAで洗浄した。

レジンバットを拭く時、前はキムタオルを使っていたけど少し傷が付くような気がして
今回からレンズを拭くための「ニコン シルボン紙」と「ダスパー シグマ」を使用してみた。
どちらも質感が似てるけどシルボン紙の方が厚みがあって良い、しかし取り出し式の
ボックスではないのでシグマの方が使い勝手が良い。