The Nameless City: 3Dプリンター:手動キャリブレーション

2018年8月26日日曜日

3Dプリンター:手動キャリブレーション

ロクハンのe-トレインコントローラーが届いてからZゲージでやろうと思っていた事があった。
しかしこの投稿から3ヵ月も経ってしまった。

色々ロクハン製品を追加購入、やろうとしてる事は別記事で書く予定。

今回はZショーティのシャーシにかぶせるパーツを制作していて、ここ何日間かの記録。
シャーシを計測してから3dsmax上でモデリング。

ここからトライアンドエラーの回数が多く似たような写真多め。
今回はじめて現実にあるものと組み合わせるので精度が求められる。

とりあえず様子見で1度目の出力。純正レジン0.02mm。

正確に測ったつもりでも1㎜以上隙間が出来てしまった。

時間短縮のため平行に出力したために歪みが出たのかと思い、次は斜めに出力。
こちらも純正レジン0.02mm。

パッと見では歪みもなく完璧に見える。

最初に購入したIPAがもう残り少ない、騙し騙し使ってるので追加を買わねば。

Easy Z=0を最初にレベリングしてから触ってないけどまだまだベースレイヤーが水平を保ってる。

Zショーティと合わせてみたけど結果は同じだった。

次は以前スライサーの設定にある出力限界サイズを5mm小さくしていたので、それが原因かもしれない
と思ってデフォルト設定にしてみて再度出力、しかし結果は同じ。

と言う事はデータのサイズと出力サイズが違うのではないだろうか?と疑問を持ち始める。
ググって見ても同様の悩みを持つ人は見つからなかった。
他の3Dプリンターではディメンションキャリブレーション付きのスライサーがある事がわかった。
しかしPhoton用に出力できるか分からない、そもそも根本的な解決にならない。

調べている間、さらに別のパーツをモデリングしてあるので出力。

これも1度ではうまく行かないと思っていたので試しに出して正解だった。
至る所で強度不足から歪みが出てしまった。

こちらも水平にして出力し更にテスト、うまく行ったけど一部モデリングからやり直す事にした。

またZショーティのシャーシのパーツに戻る。
一度ガイドになるようなデータを作って出力してみた。ここから時間短縮のため0.05mm。

するとデータ上では37mmの部分が38.8mmにもなっていた。

スライサーのグリッドの基準である5mmのキューブを作って出力してみる。

測ってみると5.18mmになっていた。

と言う事は計算してスライサー上で96.52%すれば5mmになるはず。

5.01mm、ほぼ5mmになった。

ガイドになるデータを96.52%で出して見る。

すると今度は37mmには程遠い35.71mmになってしまった。そんな単純な話ではなさそう。 

おそらくレジンにもよるだろうし環境にも影響を受けるのかもしれない。
5mmキューブは忘れてガイドで出力したものから計算しなすと95.36%で更に小さくなってしまう。
もはや何を頼ったら良いのか分からないので勘で97.4%で出力。

ところがまだまだ小さい。

思い切って99%にして出力してみる。

0.5mmの差はあるけど、データ上でも少し余裕を持っていたので大丈夫かもしれない。

しかし100%と99%でなぜ2mmも差があるのか・・・。
もう一度100%で出したらドンピシャだったかもしれない。

無事ピッタリはまった。

手動キャリブレーションの結果。

大量の残骸。

UV-LEDからの光線をLCDでシャッターしてるとは言えひょっとしたら多少光が漏れて
広がっているのかもしれない。
レイヤーの硬化時間を長めにしてさらに歪みを吸収しても良いかもしれない。
そうなると0.01mmで出力した方がより正確かもしれないけど、それでも2㎜の差は大きい。

光造形3Dプリンターのなかで高価なレーザーを使ったSLAタイプじゃないと正確には
プリントできないのかもしれない。
Anycubic PhotonのようなDLPタイプはただのシャッターなので不正確な部分が多いのだろうか。

鉄道模型を出力してる方もいるけど、どうやってキャリブレーションしているのか気になる。
そもそも私の個体だけ駄目なのかもしれない。
今後も正確なサイズが必要なものはこうした手動キャリブレーションが必要だ。
それかもう1台買ってみようかな。

追記:
別の駆動パーツを再度出力したので追記、0.05mm。
純正レジンが切れてきてホワイトとグレーを混ぜてみた。

薄いグレーになったけど、まったく問題なく出力できてる。

測ってみると100%で出したのに今回はほぼ作った通りサイズだった。
やはり良く分からない。

こちらのパーツもほぼ狙い通り。


2 件のコメント:

  1. これは難しい問題にぶち当たりましたね。
    ユーザーは3Dプリンターを使って既存のものをカスタマイズするためにパーツを出力して今まで出来なかったことを実現しようとしているはず。
    そうなるとサイズの誤差は結構な致命傷になります。
    しかも拝見していると一定の法則がなさそうなので、ここから先はまさに職人技的なものが必要になってきます。
    安くないレジンを使って運まかせとなると、悩みますね。
    この問題への有効な解決策がみつかったら、Nardiさんは3Dプリンター界のパイオニアになります。
    出版しちゃいますか?(笑)

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    1. Gutさん、おはようございます!

      出版って!(笑)
      鉄道模型でパーツ作成してる方もたくさんいらっしゃるので何か秘訣がありそうですがたいていの人は結果しかブログに書いてないので分かりませんね(笑)

      3Dプリンターで問題にぶち当たると90%以上はユーザーの問題らしいのでたぶん何か私が気付いていない問題がありそうです。
      レイヤーの厚みを増したのに照射時間が短いなど無数に心当たりがあるので大変です。
      すべてをテストするのは無理ですが、自分の環境用のキャリブレーションデータを作って見る予定です。
      それを基準に各設定や各社レジンを試せばおのずとベストなものが見えてきそうです。

      そもそもこの3Dプリンター自体が恐ろしく安いので、高価なSLA式を買いなさいと言う話なのかもしれません。
      とは言えテストで消費したレジンを考えてもまだまだ安いので経験値的にはコスパがすごく良いです。
      まだまだ探求は続きます!

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