The Nameless City: エンドウの線路 vs 欧州鉄道模型

2018年12月1日土曜日

エンドウの線路 vs 欧州鉄道模型

JR浜松さんからセッティングするためにz21を預かり、なぜかエンドウのレールまで一緒に入っていたので
これはテストしてブログを書けと言う事だな!と勝手に解釈したので今回はその話。
(本当の理由はもちろん違います、ありがとうございます!)

エンドウのハイクオリティなポイント

まず触ってみた感想は作りが素晴らしい!ポイントの切り替えもカチリ、カチリと何度も聞きたくなる
高級な機械感あふれる動作と音がする。

裏を見ると非選択式に切り替えられるように配線が簡単になっている。
ただしフログは金属だけどギャップで絶縁されていて給電も一切ない。

噂に聞いているフログ、もう見た目からフランジが激突しそう、超ファインスケール感。

欧州鉄道模型のフランジ

まずこのブログでも何度か書いている欧州鉄道模型の車輪のフランジについて軽く。
DC(DCC)とAC(Märklin)でフランジの高さや太さが違う。日本型とも違う。
バックトゥバックゲージも違う。
欧州ではMOROPにより規格化されていてDC向けがNEM310、AC向けがNEM340。

2線式DCタイプ
フランジ:0.6~1.2mm
バックトゥバックゲージ:16.5mm軌間に対して14.4~14.6mm


3線式ACタイプ
フランジ:~1.35mm
バックトゥバックゲージ:16.6mm~16.7mm軌間に対して14.0mm~


詳しくはこちらで
2017年7月25日火曜日「NEM310/340、改めて車輪にまつわる話」

エンドウの線路 vs 欧州鉄道模型

まずはAC/DC両対応のESU V90を走行させてみる。フランジはNEM310の中でも低い方。

フログへ差し掛かると台車に角度が付いているのがわかる。
フランジがフログへあたり0.1mmか0.2mmほど浮いてる状態。

実際に動かしてみると乗り上げてる感じが一目でわかる、高速で侵入した場合跳ねるので脱線の恐れがある。

次にNEM340のAC用貨車、Märklin製。

フログへ差し掛かるちょっと手前の犬釘ですでにコツコツと衝突音がする。

フログは完全に乗り上げる、これはNEM340のフランジは肉厚なのも問題。

2軸貨車だと後ろの車輪も浮いているのがわかる。これは完全に脱線する。

次はNEM310のDCタイプのRocoのタンク貨車。実はこれも手前の犬釘にちょっと当たる。

フログへ差し掛かるとESU V90同様に0.1mmか0.2mmほど浮く。

貨車のように軽い車体はすぐに脱線しそう。

おまけで分岐側へ進行したNEM340 Märklinの貨車、脱線寸前。

フログを正面から見て見るとかなり浅いのがわかる。

逆側から、もう0.2mmか0.3mm削ればNEM310は問題なさそうに見える。

エンドウの線路 vs 日本型16番鉄道模型

ここで日本型の16番もみて見る。

少しもガタつく事無くフログへ侵入。

ウルトラスムーズに通過していく。

と言うわけでエンドウのレールと欧州鉄道模型の相性は悪い事が分かった。
しかしフログやポイントの機構自体の精度が高く、日本型の16番を走らせれば最高の線路。
フログも金属なので後々Frog Juicerなどを追加しても良いかもしれない。
ポイントのマニュアルにDCCで使用する場合は自己責任で、と書いてあるあたり消極的だけど今回の
テストでも分かる通り全く問題ない。
日本型16番でDCCをやる場合は価格に見合う最高の線路だと思う。

動画にしたのにブログへ貼るの忘れてた。



最後に昨日からセッティングしているz21をさらにテスト、ポイントの切り替えなど行った。
アドレスに+4しなくても良いようになっているので扱いやすいはず。




8 件のコメント:

  1. 非常に参考になる情報、ありがとうございます。
    エンドウのレールは全力回避で行くしかないですね。

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    1. Yaasanさん、おはようございます!

      JR浜松さんのおかげで検証することが出来ました!感謝です!
      欧州型では危険ですね!これを機にちょっとアメリカ型も欲しくなりました。

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  2. 日本車は本当にフランジが低いですね。
    これはNだともっと顕著に現れます。
    KATOの線路は海外進出しているだけあってフログの溝が深く欧州車でも問題なく通過しますが、tomixのレールは今回のエンドウレールと同じ現象が発生します。
    私の前作レイアウトはtomixのレールを使っていたので、一度車両がジャンプしたことがありました 笑

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    1. なるほど、Nでもそんな感じなんですか!
      しかもTOMIXのフログ浅いんですね、やはり思想の違いって感じがしますね~
      見た目重視で走りは二の次って感じで、とは言えPecoの方が見た目良いし良くわからんですね!

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  3. こんにちは。

    早くも結果が出ましたね!
    私自身はNardiさんの視点から見たエンドウを知りたかったし、机上の空論でない現物を触ってみた印象を記事にしていただく事で多くのファンに正確な情報が伝わると思うのでテストしていただいて良かったと思います。
    老舗国内本格メーカー専用といったレールですね。外国型には合わない規格ですが、値段も高い分あのカッチリ感は手にすると堪りません。一つのレイアウトに共存させるのは難しいですね。

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    1. JR浜松さん、こんにちは!

      今回このテストをしてみて分かったのはツイッターで皆さんも知りたかった情報だったと言う事と意外と貸しレイアウトがエンドウを採用していて欧州型は脱線しやすい事が分かった事です。
      おそらくエンドウの線路は丈夫で長持ちするからだと思うのですが欧州型まで考慮していなかったようです。
      KATOが本格的にPECOを扱うようになればまた状況が変わってくると思いますが篠原がなくなった今貸しレイアウトでエンドウが広まってしまう事は避けて欲しい所ですね。

      ところですみません!犬釘に少し傷がついたかもしれません!
      NEM340が意外とヒットする事が分かりました。のちほど動画をアップします。

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    2. そんな状況になってるのですか!
      欧州型を広い場所で存分に楽しみたいのに困りますね。
      シノハラの撤退は痛かったのでしょうね。店側からすれば頑丈なレールが良いですからね。PECOを採用してくれる新規店舗が現れることに期待がかかりますね!

      犬釘はこちらで走らせた時にすでに傷ついていると思います。
      テスト用に差し上げるつもりなので構いません。私も今後エンドウレールのレイアウトを作る予定は無いんです。
      3線式の事はほとんど分からないですが、画像を拝見するととても対処出来ない事が分かりますね!

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    3. そうなんです、フルPECOの貸しレイアウトが現れたら最高ですね!
      種類も豊富ですし欧州も日本もすべて行けますしDCCも対応可能ですからね。
      Code83にすればリアリティも増すと言う、PECO最高です!

      犬釘了解です!エンドウのレールは返却しちゃいますよ!
      U-Train用にケースに入れて自動往復展示できるレールにしましょう!

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